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ECサイトのかご落ちを減らす14のコツ

※本コラムは、フランス Probance社の記事をブレインパッドが日本向けに翻訳しました。

 

かご落ちは、ECサイトの共通の悩みです。カート離脱の原因を見つけることは、マーケティング戦略を練り直すカギとなり、コンバージョン率(購入率)を向上させます。

ECサイトのかご落ちを減らす14のコツ

 

1. お客様の気持ちになる

顧客の気持ちを知ることは、ECサイトのゴールデンルールです。友達や身近な人、同僚、そして特に自社のお客様に訊ねて下さい。自社サイト、提供サービス、購入・交換条件をどう思うか、彼らに意見を求めましょう。顧客に簡単なアンケートを送ったり、競合他社のサイトと比較したり、購入シミュレーションを行うなどして、客観的な答えを探します。要するに、一歩引いて俯瞰してみるということです。

2. 直帰率やCVRを把握する

これらの指標は見込顧客や既存顧客のサイト上での動きを理解するのに役立ちます。 高い直帰率は以下のようなことを意味しています。

・ランディングページのデザインが混乱を招いている
・流入させる広告とランディングページのコンテンツに一貫性がない
・検索結果の内容とサイト内で表示されている内容が一致しない …など

とにかく、ネットユーザーの期待には応えられておらず、満足できるポイントを極限まで見つけなければなりません。

そのためにもコンテンツを見直し、広告とランディングページに一貫性があることを確認してください。また、ネットユーザーはせっかちであることを忘れてはいけません。もし欲しい情報がすぐに見つからなかったり、情報が整理されていない場合、ユーザーはすぐにサイトから立ち去ってしまうでしょう。

*CVR = Conversion Rate、コンバージョン率

3. サイトの読み込み速度を確認する

モバイルサイトが重すぎないか確認して下さい。購入する際に、サイトの読み込み速度が遅いのは、かご落ちの主な原因のひとつです。Googleの「PageSpeed Insights」や「DareBoost」、「PingDom」などのいくつかのツールがありますので、それらで確認してみてください。 

4. 価格、とりわけ送料を含めた合計金額を明確に提示する

思いがけない費用が注文の最終段階にわかることが最も不親切です。そして、これはかご落ちのもうひとつの主な原因です。ユーザーが初めてそのサイトで購入する場合、購入前にそのブランド/サイトで購入して問題ないか、信頼できるかを確認するでしょう。そのため、ユーザーが必要とする情報を全て提供しなければなりません。透明性があるということは信頼度の基準であり、Face to Faceで対面販売しないECサイトにおいて気にかけるべき最も重要な点です。そのため、はじめから価格を明示することは顧客との信頼関係につながります。

5. 支払条件とオプション、納期を強調する

前述のように、不意を打つような情報を避け、ユーザーの時間を節約します。小さな利点にとらわれると、大きな仕事が達成できないとは、孔子の論語でも言われています。

6. ウェブサイト、特に支払いステップをセキュアにする

まだ行われていない場合は、HTTPS化を行ってください(ECサイトには必須)。HTTPSとは、データを暗号化して通信する技術です。ユーザーの大多数が、WebサイトのURLが保護された通信であるか(HTTPS、保護された通信を証明)を確認すると思って間違いありません。

さらに、顧客が注文手続きをする際に、カード番号などの支払い情報は保護されており、それらが自動で登録されていないことを証明する小さなメッセージを表示して安心させてください。また、決済手段として、Paypalなどのオンライン決済サービスでの支払いも可能にしておくと、これは非常に有効的です。

7.  「お気に入りリスト」を設置する

ユーザーは商品をショッピングカートに入れる前に、それらを調べて比較する時間をもちます。「お気に入りリスト」を設置すると「購入するつもりがあったかご落ち」なのか、「お気に入りとしてクリップしただけ」なのかを区別することができるので、ユーザーの購買行動を正確に突き止めることができます。

8. 人間工学に基づいたデザインを採用する

ユーザーに不便を感じさせず、誤解を与えずにサイトを案内して簡単に購入ステップを進めるようにすべきです。購入ステップで入力項目が多すぎるとかご落ちの原因となるため、自動入力機能を使用します(例えば、郵便番号を入れると住所が自動入力される、請求先の住所を配送先の住所に自動で登録されるなど)。

9. 詳細な商品情報欄を設ける

商品のサイズ、カラー、在庫状況、使用されている素材など、顧客が知りたいことに応えられなければなりません。

10. 画像は1000語よりも優れている

商品画像の量や質について、改ざんしないでください。一方で、画像を詰め込み過ぎないように注意してください。サイトのデザインを損なってしまいます。これにはいくつかの方法があります。いずれかの商品写真をクリックすると新しいページが開き、カルーセル表示や画像を拡大できたりします。身近なウェブマスターに相談するか、Web上の多くのECサイトを参考にしてください。

11. かご落ちした商品画像を使いパーソナライズされたリマインドを自動で送る

顧客は興味のある商品を見つけることができ、これによりブランドとの関わりを深めます。かご落ちした商品をリマインドすることで、コンバージョンを3倍に増やしたという成果も出ています。さらに、それ以上の作業は必要ありません。Probanceのようなマーケティングオートメーションでは、すべてが自動化されています。

12. 訪問者をターゲットする

多くのECサイトは、キャンペーンで適切にターゲティングするのに十分な顧客データがないと嘆いています。しかし、属性情報(年齢、性別、職業など)を埋めることに無駄な時間と労力を費やすのではなく、顧客の利益にフォーカスすることをお勧めします。トラッキングを活用することで、簡単に、安価で、かつ効果的に、さまざまなWebメディア上での操作履歴を知ることが可能になります。

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医療機器販売会社に勤めるデュポン氏を例に見てみます。

連絡先が皮膚科医、もしくは歯科医であるかを知り、それぞれにターゲットを絞ったキャンペーンを送りたいと考えています。問題は、デュポン氏がもつデータベース情報が十分ではなく、更新する時間もそれらのデータを取り扱うスキルもないため、プロジェクトを進められないということでした。そこでターゲティングを設定し、皮膚科用の器具のページを訪問したデータベース上にいるWebユーザーに対して、プロモーションをすることにしました。歯科医に対しても同じように対応できます。

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利用できるすべての可能性を想像してみてください。ユーザーが自宅でショッピングを途中でやめてしまったら、戻ってきてほしいですよね?ターゲティングのおかげで、ショッピングカートに追加したままの商品だけでなく、そのユーザーがターゲットとなるプロモーションやコンテンツをメールで送ることができます。これらの対応により、キャンペーンをより洗練させ、ユーザー毎にパーソナライズされたコミュニケーションをつくりあげるでしょう。もう一度触れますが、優れたマーケティングオートメーションを使ってご自身でこれを行うことができます!

13. 顧客を購入ステップに戻す。呼び戻し方には注意!

さまざまなツール(CRM、ルーター、API、CMS、プラグイン、モジュールなど)を使いこなすことで、キャンペーンを迅速にコントロールすることができます。しかし、これは非常に危険です。不適切なコンテンツを保有する連絡先やメールアドレスにメールを送り過ぎると、スパムに認定されてしまう可能性があります。これを避けるには、ムラのないツールの使い方を習得することです。

14. マーケティングニーズについて学ぶ

カート離脱から復活させるための戦略を立てるために必要なステップは何ですか?どのツールを使用し、どのように活用していますか?データベースの管理を改善できますか?どのようにこれらすべてのステップを最適化できますか?優れたかご落ち防止策のカギとなるのは、多くの場合はツールにあります。直感的で、信頼性があり、強力なツールを選ぶことで、時間を節約しプロジェクトに専念できます。