COLUMN

マーケティングオートメーションでのシナリオ設計:第1回

「どのような顧客とコミュニケーションしたいのかを考えることが
マーケティングオートメーションの第一歩」

マーケティングオートメーション(MA)とはパーソナライズマーケティングの概念にもとづいて企業から顧客へのメッセージの自動配信化とコンテンツ最適化を行うものとされています。そして通常はMAツールが自動化を行うルールを「シナリオ」として設計し設定します。このコラムではMAでのシナリオ設計についての考え方をご紹介します。

パーソナライズマーケティングにおいて、「誰に」「いつ」「何を」「どのように(経路)」コミュニケーションするかが重要です。MAツールでのシナリオにおいても、この考え方にもとづき、以下4つの内容を決めていきます。

パーソナライズマーケティング、基本の4要素

・誰に(ターゲット設定)
・いつ(シナリオ起動イベントから配信タイミングの設定)
・何を(コンテンツ・オファー設定)
・どのように(チャネル選択)

最も重要なのは「誰に(ターゲット設定)」

この4つの設定項目の中で重要なのが最初の「誰に」です。パーソナライズマーケティングは企業と顧客のコミュニケーションである以上、「誰に」対してメッセージを送るのか確定しないとその他の項目も決定出来ません(人間同士のコミュニケーションでも相手がどんな人なのかを考えて話し方や話す内容を変えるのに似ています)。この「誰に」を考えるための軸として大きく以下の3つの考え方があります。

1. 顧客ライフサイクル軸

CRM(Customer Relationship Management)の考え方に沿って企業との関係性で顧客を識別するもの
ex)「見込み客」「新規顧客」「一般顧客」「優良顧客」「休眠顧客」などの区分けがある

2. 顧客行動軸

顧客の取った行動(behavior)で顧客を識別するもの
ex)「特定の商品を買った」「特定の商品を見た」「ECサイトでカートに入れたが購入しなかった」

3.顧客属性軸

企業が知り得た顧客属性で識別するもの。顧客から会員登録時やアンケートなどで取得する情報が主体だが近年では顧客の行動から推定した属性情報を使用することもある。
ex)「性別」「年代」「居住・勤務エリア」「ライフステージ」

 

これらの軸は単独で使用することもあれば、組合せて使用することもあります。
ex)化粧品通販などでのサンプル購入者を本品購入へ引き上げたい場合、
 「新規顧客」かつ「”サンプル商品”購入者」で「30代女性」など

企業がマーケティングオートメーションで顧客とコミュニケーションするにあたっては、これらの軸を使用してすべての顧客をいずれかの軸に当てはめ、販促目的に応じてコミュニケーションする対象を絞り込むことになります。必ずしもすべての顧客グループにシナリオを設定しないとならない訳ではなく、「CVRを向上させたい」「顧客を定着化させたい」などの販促目的(課題)に優先順位を付け、それらの上位からシナリオ設計を行います。

それぞれの軸には以下の特性があります。

顧客ライフサイクル軸
 必ず顧客がどこか1つのセグメントに入り重複しない ・顧客行動軸
 主に直近の行動を利用するので時間経過で変化する
顧客属性軸
 昨今の個人情報保護の流れで取得しづらくなっている(だから行動から推定)

 

このため「顧客ライフサイクル軸で顧客をセグメントし」、「直前行動の顧客行動軸でシナリオを起動(トリガー)し」、「条件によって対象を顧客属性軸で絞り込む」などの顧客ターゲット設計が一般的となっています。

第2回 ではこれらの顧客へ「いつ」オファーやメッセージを送るのが良いのかを書きたいと思います。


第2回:「いつ」コンタクトするのが最適か
第3回:「何を」を伝えるのが最適か
第4回:「誰に・いつ・何を」の組み合わせ方
第5回:「どのように」リーチするのか